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スピード指数の作成 その1 距離指数

では、スピード指数を作成するにあたり距離指数というものを取り上げてみましょう。あまり聞きなれない言葉ですが、わかりやすい例にたとえてみましょう。

オリンピックである選手がマラソン(42.195km)で世界記録にあと1秒と迫るタイムで完走しました。また、他のある選手も100m競走で世界記録にあと1秒と迫るタイムでゴールしました。さて、どちらも世界記録に1秒差。前者はすばらしいタイムですが、後者はごく平凡な選手と言えるでしょう。

まぁ、競馬では上記の例ほど距離が異なることはありませんが、基本的な考えは同じです。同じ1秒差でも競走が行われる距離によって価値が異なるというのがお分かりいただけたかと思います。では、1秒の価値が距離によって異なることをみてましょう。

京都ダート1000万平均勝ちタイム
1200m 1.11.9
1400m 1.24.6
1800m 1.52.4


上記の表は実際にわたくしが使っていた平均勝ちタイムの一部です。単位時間の価値を計算するために次の式を考えてみます。
単位時間 ÷ 平均勝ちタイム

これで異なる距離の1秒の価値が算出できます。実際に上記の計算を実行してみましょう。
1200m戦 : 1秒 ÷ 71.9秒 ≒ 0.0139
1400m戦 : 1秒 ÷ 84.6秒 ≒ 0.0118
1800m戦 : 1秒 ÷ 112.4秒 ≒ 0.0088


見やすくするため、小数点をずらし四捨五入すると・・・
1200m戦 : 1.4
1400m戦 : 1.2
1800m戦 : 0.9


となります。つまり1秒の価値は1200m戦では1.4だが1800m戦では0.9。よって距離が短いほど1秒の価値は高くなり、逆に距離が長いほど1秒の価値は低くなることが分かります。この数値を距離指数と呼び、JRAで施行される距離すべてについてまとめてみると下表のようになります。


距離 距離指数
1000m 1.6
1200m 1.4
1400m 1.2
1500m 1.1
1600m 1.0
1700m 0.9
1800m 0.9
2000m 0.8
2100m 0.8
2200m 0.7
2300m 0.7
2400m 0.7
2500m 0.6
2600m 0.6
3000m 0.5
3200m 0.5
3600m 0.5


先述したとおり、距離が延びるにしたがって距離指数が低くなっています。マラソンと100m競走の話がお分かりいただけたかと思います。で、これを何に使うのかというと、1200m戦、1400m戦、1800m戦の距離でそれぞれ勝ち馬から1.5秒遅れで入線した馬について考えてみます。

1200m戦 : 1.5秒 × 1.4= 2.1
1400m戦 : 1.5秒 × 1.2 = 1.8
1800m戦 : 1.5秒 × 0.9 = 1.35


このように、タイム差に距離指数をかけることにより指数差に変換することができます。逆に言うと指数差を距離指数で割ると実際のタイム差が算出できるというわけです。上の例では1200m戦での1.5秒差は指数差では2.1と表すことができます。これを1800m戦の着差に換算すると・・・

2.1 ÷ 0.9 ≒ 2.3秒

この結果から分かるとおり、1200m戦での1.5秒は1800m戦の2.3秒に相当すると考えることができます。距離指数を使うと異なる距離の着差の価値を計ることができるというわけです。

次の章ではスピード指数作成の心臓部とも言える平均勝ちタイムの作成についてお話します。

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